「NPO法人 環境ネットワークくまもと」って?
「環境ネットワークくまもと(愛称:かんくま)」は、環境問題に取り組む熊本県内外の個人・グループをゆるやかにつなぐネットワークとして、1994年10月に発足しました。私たちは「持続可能な農的暮らしと健康な地域社会の実現」をビジョンとして掲げ、同時に「そのプロセスへの多様な市民の参画と協働のしくみづくりと場づくり」をめざして、この20年間、 “つながる(ネットワーク)”“伝える(共に学ぶ)”“共に築く(パートナーシップ)”を活動の3つの柱として、多様な活動を展開してきました。
私たちは、どこへ向かおうとしているのか? ~今こそ、将来を選び取る時~
2011年は、今を生きる私たちにとって特別な年になりました。3月11日の東日本大地震と津波による深刻な被害、東京電力福島第一原子力発電所における史上最悪の事故と「原発安全神話」の完全な崩壊は、持続可能な地域社会の実現に向けた取り組みを「加速化」させる必要があることを、改めて強く認識させるものでした。私たちの日々の暮らしや社会・経済システムのあり方を根底から問い直す中で、明日への展望を切り拓いていかなければならないと考えています。
そこで私たちに求められているのは、「将来を選び取る」ことではないかと強く思います。現状の延長線上に未来を展望するのではなく、地域社会の「将来像(あるべき姿)」を描き上げ、その実現のために、今何をすべきかを考え行動するという考え方、すなわち「フォア・キャスティング」から「バック・キャスティング」(72ページ参照)への転換が求められているのです。
水俣でも、東日本の被災地においても、人と人、人と自然、そして森と川と海とのつながりを取り戻すことから、すべての命が大事にされ、だれもが豊かな生活を送ることができる地域社会の再構築が始まろうとしています。私たちひとり一人が地域(ローカル)の課題に目を向け「共に学び・気づき・育ち・変わる」中から、地域の風土・歴史・文化に根差した地域固有の解決策を見出し、それをグローバルに共有することが、一つひとつの、ひとり一人の命の尊厳が保たれる社会につながると確信します。
私たちが目指すこと
2004年、会員のみなさんから頂いたご意見を基に議論を重ね、作成・公表しました「持続可能な熊本への提案」は、いまだ未熟な点もありますが、「かんくま」会員の地域に根ざした取り組みによって、少しずつ “かたち”になり、その成果が共有されつつあります。今回、設立20周年を機に 「提案」を構成する6つの大きなカテゴリー、“暮らし”“自然生態系”“産業(生業)”“エネルギー””地域”“人・しくみ・場づくり”に沿って「提案」の見直しを行いました。すでに“かたち”になりつつある取り組みについて、その原動力となっている「ネットワーク(つながり)」について確認し、ネットワーク型組織としての「かんくま」の強みを最大限生かした新たな「提案」を公表したいと考えています。
日々の暮らしと社会・経済システムのあり方を、地域における生活の中から問い直し、変えていくことが求められています。熊本の風土・歴史・文化に根ざした「ビジョン」を共有し、地域固有の解決策を見出し、全国に発信していきましょう。
NPO法人
環境ネットワークくまもと
〒862-0973
熊本市中央区大江本町6-24
TEL/FAX096-362-3776
E-mail
URL http://www.kankuma.jp/