地域の地理・風土を理解し、地域固有の精神文化や生活文化を育む景観・まちなみを守り伝える
提 案
- 多角的視点から地域について学び、地域風土への理解を深め、持続可能な地域づくりに向けた課題を把握する。
- 市民による地域再発見の活動を広げ、景観やまちなみの地域資産データーを整理し、共有します。
- 保全すべき景観と、持続可能な開発について地域で話し合います。
- 地域資産を守り次世代に引き継ぐ仕組みを、市民が中心となり話し合い、地域資産の価値を社会に発信します。
取り組み事例
- 愛林館による水俣市久木野地区の棚田保全活動
- 阿蘇グリーンストックによる阿蘇の草原維持活動
- 城下町熊本市のシンボルとして市民による一口城主基金による熊本城復元
- 杖立ラボによる杖立温泉地区の景観と心象風景の保全
- 河原町商店街の魅力再発見と活用によるにぎわい復活活動
- 熊本市新町・古町街並み保存事業
- 山鹿市都市景観条例に基づいた山鹿独自のまちなみ修景活動
事例1 愛林館による棚田保全
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棚田は米を育てるだけでなく、水源涵養(特に地下水の涵養)、貯水、生物多様性、美しい景観、空気を冷やすといった「棚田のめぐみ」を人間に与えている。米の販売だけでは棚田保全は難しいので、「棚田のめぐみ」に対してお金を払うように訴える手段として、次の活動を行っている。
- 棚田のあかり
田植え前に水を張った棚田の畦にたいまつを2,000本灯して美しい景色を見て、先人の苦労に思いを馳せる。 - 大豆耕作団
1口5,000円の会費で会員を募り、40平方メートルから採れた大豆または加工品を配当する。 - 働く田助手
耕作断念地の草を刈る合宿。数haを年2回刈っている。 - 棚田の耕作
20aの棚田で香り米を栽培する。 - 米の販売
集落営農組織「久木野丸ごと農場」をはじめ、地元住民の栽培した米を販売する。 - 食べる田助手
棚田保全のために米の予約販売を行う。
(愛林館 館長 沢畑 亨)
[/col][/row]事例2 阿蘇グリーンストックによる草原維持活動
[row id="ROW_ID" class="ROW_CLASS"] [col class="span4"] [/col][col class="span8"]公益財団法人阿蘇グリーンストックは、1995年に「阿蘇の緑の大地(草原・森林・農地)を、広く国民共有の生命資産(グリーンストック)と位置付け、農村・都市・企業・行政四者の連携により、後世へ引き継いでいく」ことを目的として設立されました。特定の企業や行政の外郭団体ではなく、市民一人一人が財団を支える日本でも珍しい市民ボランティア型財団として、様々な活動を続けています。今では年間延べ2,300名ものボランティアを約60か所の草原保全活動(野焼きや防火帯づくり)に派遣しています。長年にわたる草原保全・自然保護活動が評価され、2003年、全国第一号の環境大臣指定の国立公園管理団体となり、第59回熊日賞(2009年)を受賞しています。
(公益財団法人 阿蘇グリーンストック)
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