基本概念 地域の中で循環する食環境をめざす
提 案
- 日々の食行動が、私たちを取り巻く環境を守ることに繋がっていることを自覚します。
- 有機農業や農薬を使用しない環境保全型の農業を支援します。
- フード・マイレージ(環境負荷)の小さな食材やメニューを選んだり、地元でとれた旬の野菜を、マルシェ等顔の見える関係の中で購入します。
- ネルギーや水を大切にする料理や後片付けを心がけます。
- 自家菜園や市民農園などで土に触れる時間を作ったり、家族で農業体験等に出かけ、地元の安全・安心な食材を利用したレストランなどを利用します。
- 生産者と顔の見える関係をつくります。
取り組み事例
- 愛林館による棚田の食育士養成講座
- 有機生活・アースデイマーケット・Uekiもんマルシェ等による地産地消の取り組み
- 豊かな地下水を育むネットワークによる「水の恵み」ブランドの普及・拡大
- 熊本学園大学等による「エコ米(ウォーターオフセット)」の取り組み
- 自然食レストラン「ティア」による食の共育アカデミー講座
- 環境ネットワークくまもとによるフード・マイレージお弁当教材による学習プログラム
- 熊本県「くまもとグリーン農業」による環境保全型農業の応援と普及の取り組み
- ひご野菜ブランド協議会による伝統野菜の保存・普及
- 熊本県内での学校給食の地産地消の推進
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ピュアリィによるナチュラルなオーガニックライフ(自然栽培の作物・天然菌による発酵食品、有機食材、エコ建築、オーガニック衣類など)の提案
- TAO塾による健康・教育・環境に関わる取り組み案
事例1 棚田の食育士
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霧島食育研究会と共催で、森から食卓までは一体であることを意識した食育活動を平成19年より行っている。講座は年4回あり、田植え・棚田の水めぐり・稲刈り・森の手入れと鶏の解体という実習と座学を行う。
森が作った土と、森が貯えた水で水田を作り、2000年の間連作をしてきたが、分業化により、食べ物の育つ姿は消費地から遠いものになってしまった。そこで、田畑や食糧の生産をじっくり学び、現在の食を考え直す契機としている。
さらに、「私の食歴」(これまで何を食べて生きてきたのか)「食をめぐる事業計画」「食の授業」の中から一つを選んで、人前で発表をするプレゼン教室も行っている。
短い時間で自分の考えをわかりやすく発表することは重要な技術だが、大人になってから発表の技術を学ぶことは少ない。過去に160人を越える参加者が、初級から上級の棚田食育士として認定された。
(愛林館館長 沢畑 亨)
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事例2 他人事ではなく自分事
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2010年10月から若手農家10名で始めたUekiもんマルシェ。毎月第3日曜日の朝8時30分から11時30分まで朝市を開催しています。
発足当初は商店街の一角を使っての開催でしたが、3年目から北区役所横の文化センター前広場に移転。移転に伴い、敷地も広くなったため 出店者も農家だけでなく ハンドメイドやカフェ、揚げ物と多岐に渡るようになりました。
設立当初は既存の朝市という形は幾つかあったものの、若者主体のオシャレな朝市「マルシェ」はなりませんでした。やることなすこと初めてで仕組みづくりには苦労し、会議を夜遅くまですることもしばしば。マルシェを自分の地域でもやりたいですという方も来場されたりと、今では県内各地たくさんのマルシェが増えました。
そのなかで、Uekiもんマルシェの特徴と言えば、今でも地元の農家が実行委員として主体的に運営していること。マルシェの運営には、出店者集め・集客・当日のお客様対応とさまざまで 一般的に農家は出店者として参加するため 自分の農産物を売ることに専念できます。
Uekiもんマルシェでは、お客さまとの対面販売のスキルだけでなく広報や会計と言った自らの経営に役立つスキルも身に付けるために出店者でありながら実行委員としても役割を担っています。「他人事として経営するのではなく自分事として経営する」覚悟の表れが農業を持続可能にしていくと思います。
(片山 和洋)
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